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6月01日

使徒の働き 22
使徒の働き 22:1 「兄《き》弟《ょうだ》た《い》ち、父《ちち》たちよ。いま私が皆《みな》さんにしようとする弁《べん》明《めい》を聞《き》いてください。」
使徒の働き 22:2 パウロがヘブル語《ご》で語《かた》りかけるのを聞《き》いて、人《ひと》々《びと》はますます静《せい》粛《しゅく》になった。そこでパウロは話《はな》し続《つづ》けた。
使徒の働き 22:3 「私はキリキヤのタルソで生《う》まれたユダヤ人《じん》ですが、この町《まち》で育《そだ》てられ、ガマリエルのもとで私たちの先《せん》祖《ぞ》の律《りっ》法《ぽう》について厳《げん》格《かく》な教《きょう》育《いく》を受《う》け、今《こん》日《にち》の皆《みな》さんと同《おな》じように、神《かみ》に対《たい》して熱《ねっ》心《しん》な者《もの》でした。
使徒の働き 22:4 私はこの道《みち》を迫《はく》害《がい》し、男《おとこ》も女《おんな》も縛《しば》って牢《ろう》に投《とう》じ、死《し》にまでも至《いた》らせたのです。
使徒の働き 22:5 このことは、大《だい》祭《さい》司《し》も、長《ちょう》老《ろう》たちの全《ぜん》議《ぎ》会《かい》も証《しょう》言《げん》してくれます。この人《ひと》たちから、私は兄《きょう》弟《だい》たちへあてた手《て》紙《がみ》までも受《う》け取《と》り、ダマスコへ向《む》かって出《しゅっ》発《ぱつ》しました。そこにいる者《もの》たちを縛《しば》り上《あ》げ、エルサレムに連《つ》れて来《き》て処《しょ》罰《ばつ》するためでした。
使徒の働き 22:6 ところが、旅《たび》を続《つづ》けて、真《ま》昼《ひる》ごろダマスコに近《ちか》づいたとき、突《とつ》然《ぜん》、天《てん》からまばゆい光《ひかり》が私の回《まわ》りを照《て》らしたのです。
使徒の働き 22:7 私は地《ち》に倒《たお》れ、『サウロ、サウロ。なぜわたしを迫《はく》害《がい》するのか』という声《こえ》を聞《き》きました。
使徒の働き 22:8 そこで私が答《こた》えて、『主《しゅ》よ。あなたはどなたですか』と言《い》うと、その方《かた》は、『わたしは、あなたが迫《はく》害《がい》しているナザレのイエスだ』と言《い》われました。
使徒の働き 22:9 私といっしょにいた者《もの》たちは、その光《ひかり》は見《み》たのですが、私に語《かた》っている方《かた》の声《こえ》は聞《き》き分《わ》けられませんでした。
使徒の働き 22:10 私が、『主《しゅ》よ。私はどうしたらよいのでしょうか』と尋《たず》ねると、主《しゅ》は私に、『起《お》きて、ダマスコに行《い》きなさい。あなたがするように決《き》められていることはみな、そこで告《つ》げられる』と言《い》われました。
使徒の働き 22:11 ところが、その光《ひかり》の輝《かがや》きのために、私の目《め》は何《なに》も見《み》えなかったので、いっしょにいた者《もの》たちに手《て》を引《ひ》かれてダマスコに入《はい》りました。
使徒の働き 22:12 すると、律《りっ》法《ぽう》を重《おも》んじる敬《けい》虔《けん》な人《ひと》で、そこに住《す》むユダヤ人《じん》全《ぜん》体《たい》の間《あいだ》で評《ひょ》判《うばん》の良《よ》いアナニヤという人《ひと》が、
使徒の働き 22:13 私のところに来《き》て、そばに立《た》ち、『兄《き》弟《ょうだ》サ《い》ウロ。見《み》えるようになりなさい』と言《い》いました。すると、そのとき、私はその人《ひと》が見《み》えるようになりました。
使徒の働き 22:14 彼《かれ》はこう言《い》いました。『私たちの父《ふ》祖《そ》たちの神《かみ》は、あなたにみこころを知《し》らせ、義《ぎ》なる方《かた》を見《み》させ、その方《かた》の口《くち》から御《み》声《こえ》を聞《き》かせようとお定《さだ》めになったのです。
使徒の働き 22:15 あなたはその方《かた》のために、すべての人《ひと》に対《たい》して、あなたの見《み》たこと、聞《き》いたことの証《しょう》人《にん》とされるのですから。
使徒の働き 22:16 さあ、なぜためらっているのですか。立《た》ちなさい。その御《み》名《な》を呼《よ》んでバプテスマを受《う》け、自《じ》分《ぶん》の罪《つみ》を洗《あら》い流《なが》しなさい。』
使徒の働き 22:17 こうして私がエルサレムに帰《かえ》り、宮《みや》で祈《いの》っていますと、夢《ゆめ》ごこちになり、
使徒の働き 22:18 主《しゅ》を見《み》たのです。主《しゅ》は言《い》われました。『急《い》い《そ》で、早《はや》くエルサレムを離《はな》れなさい。人《ひと》々《びと》がわたしについてのあなたのあかしを受《う》け入《い》れないからです。』
使徒の働き 22:19 そこで私は答《こた》えました。『主《しゅ》よ。私がどの会《かい》堂《どう》ででも、あなたの信《しん》者《じゃ》を牢《ろう》に入《い》れたり、むち打《う》ったりしていたことを、彼《かれ》らはよく知《し》っています。
使徒の働き 22:20 また、あなたの証《しょう》人《にん》ステパノの血《ち》が流《なが》されたとき、私もその場《ば》にいて、それに賛《さん》成《せい》し、彼《かれ》を殺《ころ》した者《もの》たちの着《き》物《もの》の番《ばん》をしていたのです。』
使徒の働き 22:21 すると、主《しゅ》は私に、『行《い》きなさい。わたしはあなたを遠《とお》く、異《い》邦《ほう》人《じん》に遣《つか》わす』と言《い》われました。」
使徒の働き 22:22 人《ひと》々《びと》は、彼《かれ》の話《はなし》をここまで聞《き》いていたが、このとき声《こえ》を張《は》り上《あ》げて、「こんな男《おとこ》は、地《ち》上《じょう》から除《のぞ》いてしまえ。生《い》かしておくべきではない」と言《い》った。
使徒の働き 22:23 そして、人《ひと》々《びと》がわめき立《た》て、着《き》物《もの》を放《ほう》り投《な》げ、ちりを空《くう》中《ちゅう》にまき散《ち》らすので、
使徒の働き 22:24 千《せん》人《にん》隊《たい》長《ちょう》はパウロを兵《へい》営《えい》の中《なか》に引《ひ》き入《い》れるように命《めい》じ、人《ひと》々《びと》がなぜこのようにパウロに向《む》かって叫《さけ》ぶのかを知《し》ろうとして、彼《かれ》をむち打《う》って取《と》り調《しら》べるようにと言《い》った。
使徒の働き 22:25 彼《かれ》らがむちを当《あ》てるためにパウロを縛《しば》ったとき、パウロはそばに立《た》っている百《ひゃく》人《にん》隊《たい》長《ちょう》に言《い》った。「ローマ市《し》民《みん》である者《もの》を、裁《さい》判《ばん》にもかけずに、むち打《う》ってよいのですか。」
使徒の働き 22:26 これを聞《き》いた百《ひゃく》人《にん》隊《たい》長《ちょう》は、千《せん》人《にん》隊《たい》長《ちょう》のところに行《い》って報《ほう》告《こく》し、「どうなさいますか。あの人《ひと》はローマ人《じん》です」と言《い》った。
使徒の働き 22:27 千《せん》人《にん》隊《たい》長《ちょう》はパウロのところに来《き》て、「あなたはローマ市《し》民《みん》なのか、私に言《い》ってくれ」と言《い》った。パウロは「そうです」と言《い》った。
使徒の働き 22:28 すると、千《せん》人《にん》隊《たい》長《ちょう》は、「私はたくさんの金《かね》を出《だ》して、この市《し》民《みん》権《けん》を買《か》ったのだ」と言《い》った。そこでパウロは、「私は生《う》まれながらの市《し》民《みん》です」と言《い》った。
使徒の働き 22:29 このため、パウロを取《と》り調《しら》べようとしていた者《もの》たちは、すぐにパウロから身《み》を引《ひ》いた。また千《せん》人《にん》隊《たい》長《ちょう》も、パウロがローマ市《し》民《みん》だとわかると、彼《かれ》を鎖《くさ》に《り》つないでいたので、恐《おそ》れた。
使徒の働き 22:30 その翌《よく》日《じつ》、千《せん》人《にん》隊《たい》長《ちょう》は、パウロがなぜユダヤ人《じん》に告《こく》訴《そ》されたのかを確《たし》かめたいと思《おも》って、パウロの《く》鎖《さり》を解《と》いてやり、祭《さい》司《し》長《ちょう》たちと全《ぜん》議《ぎ》会《かい》の召《しょう》集《しゅう》を命《めい》じ、パウロを連《つ》れて行《い》って、彼《かれ》らの前《まえ》に立《た》たせた。

6月02日

使徒の働き 23
使徒の働き 23:1 パウロは議《ぎ》会《かい》を見《み》つめて、こう言《い》った。「兄《き》弟《ょうだ》た《い》ちよ。私は今《こん》日《にち》まで、全《まった》くきよい良《りょう》心《しん》をもって、神《かみ》の前《まえ》に生《せい》活《かつ》して来《き》ました。」
使徒の働き 23:2 すると大《だい》祭《さい》司《し》アナニヤは、パウロのそばに立《た》っている者《もの》たちに、彼《かれ》の口《くち》を打《う》てと命《めい》じた。
使徒の働き 23:3 そのとき、パウロはアナニヤに向《む》かってこう言《い》った。「ああ、白《しろ》く塗《ぬ》った壁《かべ》。神《かみ》があなたを打《う》たれる。あなたは、律《りっ》法《ぽう》に従《したが》って私をさばく座《ざ》に着《つ》きながら、律《りっ》法《ぽう》にそむいて、私を打《う》てと命《めい》じるのですか。」
使徒の働き 23:4 するとそばに立《た》っている者《もの》たちが、「あなたは神《かみ》の大《だい》祭《さい》司《し》をののしるのか」と言《い》ったので、
使徒の働き 23:5 パウロが言《い》った。「兄《き》弟《ょうだ》た《い》ち。私は彼《かれ》が大《だい》祭《さい》司《し》だとは知《し》らなかった。確《たし》かに、『あなたの民《たみ》の指《し》導《どう》者《しゃ》を悪《わる》く言《い》ってはいけない』と書《か》いてあります。」
使徒の働き 23:6 しかし、パウロは、彼《かれ》らの一《いち》部《ぶ》がサドカイ人《びと》で、一《いち》部《ぶ》がパリサイ人《びと》であるのを見《み》て取《と》って、議《ぎ》会《かい》の中《なか》でこう叫《さけ》んだ。「兄《き》弟《ょうだ》た《い》ち。私はパリサイ人《びと》であり、パリサイ人《びと》の子《こ》です。私は死《し》者《しゃ》の復《ふっ》活《かつ》という望《のぞ》みのことで、さばきを受《う》けているのです。」
使徒の働き 23:7 彼《かれ》がこう言《い》うと、パリサイ人《びと》とサドカイ人《びと》との間《あいだ》に意《い》見《けん》の衝《しょう》突《とつ》が起《お》こり、議《ぎ》会《かい》は二つに割《わ》れた。
使徒の働き 23:8 サドカイ人《びと》は、復《ふっ》活《かつ》はなく、御《み》使《つか》いも霊《れい》もないと言《い》い、パリサイ人《びと》は、どちらもあると言《い》っていたからである。
使徒の働き 23:9 騒《さわ》ぎがいよいよ大《おお》きくなり、パリサイ派《は》のある律《りっ》法《ぽう》学《がく》者《しゃ》たちが立《た》ち上《あ》がって激《はげ》しく論《ろん》じて、「私たちは、この人《ひと》に何《なん》の悪《わる》い点《てん》も見《み》いださない。もしかしたら、霊《れい》か御《み》使《つか》いかが、彼《かれ》に語《かた》りかけたのかもしれない」と言《い》った。
使徒の働き 23:10 論《ろん》争《そう》がますます激《はげ》しくなったので、千《せん》人《にん》隊《たい》長《ちょう》は、パウロが彼《かれ》らに引《ひ》き裂《さ》かれてしまうのではないかと心《しん》配《ぱい》し、兵《へい》隊《たい》に、下《した》に降《お》りて行《い》って、パウロを彼《かれ》らの中《なか》から力《ちから》ずくで引《ひ》き出《だ》し、兵《へい》営《えい》に連《つ》れて来《く》るように命《めい》じた。
使徒の働き 23:11 その夜《よ》、主《しゅ》がパウロのそばに立《た》って、「勇《ゆ》気《うき》を出《だ》しなさい。あなたは、エルサレムでわたしのことをあかししたように、ローマでもあかしをしなければならない」と言《い》われた。
使徒の働き 23:12 夜《よ》が明《あ》けると、ユダヤ人《じん》たちは徒《と》党《とう》を組《く》み、パウロを殺《ころ》してしまうまでは飲《の》み食《く》いしないと誓《ちか》い合《あ》った。
使徒の働き 23:13 この陰《いん》謀《ぼう》に加《くわ》わった者《もの》は、四十人《にん》以《い》上《じょう》であった。
使徒の働き 23:14 彼《かれ》らは、祭《さい》司《し》長《ちょう》たち、長《ちょう》老《ろう》たちのところに行《い》って、こう言《い》った。「私たちは、パウロを殺《ころ》すまでは何《なに》も食《た》べない、と堅《かた》く誓《ちか》い合《あ》いました。
使徒の働き 23:15 そこで、今《いま》あなたがたは議《ぎ》会《かい》と組《く》んで、パウロのことをもっと詳《くわ》しく調《しら》べるふりをして、彼《かれ》をあなたがたのところに連《つ》れて来《く》るように千《せん》人《にん》隊《たい》長《ちょう》に願《ねが》い出《で》てください。私たちのほうでは、彼《かれ》がそこに近《ちか》づく前《まえ》に殺《ころ》す手《て》はずにしています。」
使徒の働き 23:16 ところが、パウロの姉《し》妹《まい》の子《こ》が、この待《ま》ち伏《ぶ》せのことを耳《みみ》にし、兵《へい》営《えい》に入《はい》ってパウロにそれを知《し》らせた。
使徒の働き 23:17 そこでパウロは、百《ひゃく》人《にん》隊《たい》長《ちょう》のひとりを呼《よ》んで、「この青《せい》年《ねん》を千《せん》人《にん》隊《たい》長《ちょう》のところに連《つ》れて行《い》ってください。お伝《つた》えすることがありますから」と言《い》った。
使徒の働き 23:18 百《ひゃく》人《にん》隊《たい》長《ちょう》は、彼《かれ》を連《つ》れて千《せん》人《にん》隊《たい》長《ちょう》のもとに行《い》き、「囚《しゅう》人《じん》のパウロが私を呼《よ》んで、この青《せい》年《ねん》があなたにお話《はな》しすることがあるので、あなたのところに連《つ》れて行《い》くようにと頼《たの》みました」と言《い》った。
使徒の働き 23:19 千《せん》人《にん》隊《たい》長《ちょう》は彼《かれ》の手《て》を取《と》り、だれもいない所《ところ》に連《つ》れて行《い》って、「私に伝《つた》えたいことというのは何《なに》か」と尋《たず》ねた。
使徒の働き 23:20 すると彼《かれ》はこう言《い》った。「ユダヤ人《じん》たちは、パウロについてもっと詳《くわ》しく調《しら》べようとしているかに見《み》せかけて、あす、議《ぎ》会《かい》にパウロを連《つ》れて来《き》てくださるように、あなたにお願《ねが》いすることを申《もう》し合《あ》わせました。
使徒の働き 23:21 どうか、彼《かれ》らの願《ねが》いを聞《き》き入《い》れないでください。四十人《にん》以《い》上《じょう》の者《もの》が、パウロを殺《ころ》すまでは飲《の》み食《く》いしない、と誓《ちか》い合《あ》って、彼《かれ》を待《ま》ち伏《ぶ》せしているのです。今《いま》、彼《かれ》らは手《て》はずを整《ととの》えて、あなたの承《しょう》諾《だく》を待《ま》っています。」
使徒の働き 23:22 そこで千《せん》人《にん》隊《たい》長《ちょう》は、「このことを私に知《し》らせたことは、だれにも漏《も》らすな」と命《めい》じて、その青《せい》年《ねん》を帰《かえ》らせた。
使徒の働き 23:23 そしてふたりの百《ひゃく》人《にん》隊《たい》長《ちょう》を呼《よ》び、「今《こん》夜《や》九時《じ》、カイザリヤに向《む》けて出《しゅっ》発《ぱつ》できるように、歩《ほ》兵《へい》二百人《にん》、騎《き》兵《へい》七十人《にん》、槍《そう》兵《へい》二百人《にん》を整《ととの》えよ」と言《い》いつけた。
使徒の働き 23:24 また、パウロを乗《の》せて無《ぶ》事《じ》に総《そう》督《とく》ペリクスのもとに送《おく》り届《とど》けるように、馬《うま》の用《よう》意《い》もさせた。
使徒の働き 23:25 そして、次《つぎ》のような文《ぶん》面《めん》の手《て》紙《がみ》を書《か》いた。
使徒の働き 23:26 「クラウデオ・ルシヤ、つつしんで総《そう》督《とく》ペリクス閣《か》下《っか》にごあいさつ申《もう》し上《あ》げます。
使徒の働き 23:27 この者《もの》が、ユダヤ人《じん》に捕《と》らえられ、まさに殺《ころ》されようとしていたとき、彼《かれ》がローマ市《し》民《みん》であることを知《し》りましたので、私は兵《へい》隊《たい》を率《ひき》いて行《い》って、彼《かれ》を助《たす》け出《だ》しました。
使徒の働き 23:28 それから、どんな理《り》由《ゆう》で彼《かれ》が訴《うった》えられたかを知《し》ろうと思《おも》い、彼《かれ》をユダヤ人《じん》の議《ぎ》会《かい》に出《しゅっ》頭《とう》させました。
使徒の働き 23:29 その結《けっ》果《か》、彼《かれ》が訴《うった》えられているのは、ユダヤ人《じん》の律《りっ》法《ぽう》に関《かん》する問《もん》題《だい》のためで、死《し》刑《けい》や投《とう》獄《ごく》に当《あ》たる罪《つみ》はないことがわかりました。
使徒の働き 23:30 しかし、この者《もの》に対《たい》する陰《いん》謀《ぼう》があるという情《じょう》報《ほう》を得《え》ましたので、私はただちに彼《かれ》を閣《かっ》下《か》のもとにお送《おく》りし、訴《うった》える者《もの》たちには、閣《かっ》下《か》の前《まえ》で彼《かれ》のことを訴《うった》えるようにと言《い》い渡《わた》しておきました。」
使徒の働き 23:31 そこで兵《へい》士《し》たちは、命《めい》じられたとおりにパウロを引《ひ》き取《と》り、夜《よ》中《なか》にアンテパトリスまで連《つ》れて行《い》き、
使徒の働き 23:32 翌《よく》日《じつ》、騎《き》兵《へい》たちにパウロの護《ご》送《そう》を任《まか》せて、兵《へい》営《えい》に帰《かえ》った。
使徒の働き 23:33 騎《き》兵《へい》たちは、カイザリヤに着《つ》き、総《そう》督《とく》に手《て》紙《がみ》を手《て》渡《わた》して、パウロを引《ひ》き合《あ》わせた。
使徒の働き 23:34 総《そう》督《とく》は手《て》紙《がみ》を読《よ》んでから、パウロに、どの州《しゅう》の者《もの》かと尋《たず》ね、キリキヤの出《で》であることを知《し》って、
使徒の働き 23:35 「あなたを訴《うった》える者《もの》が来《き》てから、よく聞《き》くことにしよう」と言《い》った。そして、ヘロデの官《かん》邸《てい》に彼《かれ》を守《まも》っておくように命《めい》じた。

6月03日

使徒の働き 24
使徒の働き 24:1 五《いつ》日《か》の後《のち》、大《だい》祭《さい》司《し》アナニヤは、数《すう》人《にん》の長《ちょう》老《ろう》およびテルトロという弁《べん》護《ご》士《し》といっしょに下《くだ》って来《き》て、パウロを総《そう》督《とく》に訴《うった》えた。
使徒の働き 24:2 パウロが呼《よ》び出《だ》されると、テルトロが訴《うった》えを始《はじ》めてこう言《い》った。「ペリクス閣《かっ》下《か》。閣《かっ》下《か》のおかげで、私たちはすばらしい平《へい》和《わ》を与《あた》えられ、また、閣《かっ》下《か》のご配《はい》慮《りょ》で、この国《くに》の改《かい》革《かく》が進《しん》行《こう》しておりますが、
使徒の働き 24:3 その事《じ》実《じつ》をあらゆる面《めん》において、また至《いた》る所《ところ》で認《みと》めて、私たちは心《こころ》から感《かん》謝《しゃ》しております。
使徒の働き 24:4 さて、あまりご迷《めい》惑《わく》をおかけしないように、ごく手《て》短《みじか》に申《もう》し上《あ》げますから、ご寛《かん》容《よう》をもってお聞《き》きくださるようお願《ねが》いいたします。
使徒の働き 24:5 この男《おとこ》は、まるでペストのような存《そん》在《ざい》で、世《せ》界《かい》中《じゅう》のユダヤ人《じん》の間《あいだ》に騒《さわ》ぎを起《お》こしている者《もの》であり、ナザレ人《じん》という一《いっ》派《ぱ》の首《しゅ》領《りょう》でございます。
使徒の働き 24:6 この男《おとこ》は宮《みや》さえもけがそうとしましたので、私たちは彼《かれ》を捕《と》らえました。
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使徒の働き 24:8 閣《かっ》下《か》ご自《じ》身《しん》で、これらすべてのことについて彼《かれ》をお調《しら》べくださいますなら、私たちが彼《かれ》を訴《うった》えております事《こと》がらを、おわかりになっていただけるはずです。」
使徒の働き 24:9 ユダヤ人《じん》たちも、この訴《うった》えに同《どう》調《ちょう》し、全《まった》くそのとおりだと言《い》った。
使徒の働き 24:10 そのとき、総《そう》督《とく》がパウロに、話《はな》すようにと合《あい》図《ず》したので、パウロはこう答《こた》えた。「閣《かっ》下《か》が多《た》年《ねん》に渡《わた》り、この民《たみ》の裁《さい》判《ばん》をつかさどる方《かた》であることを存《ぞん》じておりますので、私は喜《よろこ》んで弁《べん》明《めい》いたします。
使徒の働き 24:11 お調《しら》べになればわかることですが、私が礼《れい》拝《はい》のためにエルサレムに上《のぼ》って来《き》てから、まだ十二日《にち》しかたっておりません。
使徒の働き 24:12 そして、宮《みや》でも会《かい》堂《どう》でも、また市《し》内《ない》でも、私がだれかと論《ろん》争《そう》したり、群《ぐん》衆《しゅう》を騒《さわ》がせたりするのを見《み》た者《もの》はありません。
使徒の働き 24:13 いま私を訴《うった》えていることについて、彼《かれ》らは証《しょう》拠《こ》をあげることができないはずです。
使徒の働き 24:14 しかし、私は、彼《かれ》らが異《い》端《たん》と呼《よ》んでいるこの道《みち》に従《したが》って、私たちの先《せん》祖《ぞ》の神《かみ》に仕《つか》えていることを、閣《かっ》下《か》の前《まえ》で承《しょう》認《にん》いたします。私は、律《りっ》法《ぽう》にかなうことと、預《よ》言《げん》者《しゃ》たちが書《か》いていることとを全《ぜん》部《ぶ》信《しん》じています。
使徒の働き 24:15 また、義《ぎ》人《じん》も悪《あく》人《にん》も必《かなら》ず復《ふっ》活《かつ》するという、この人《ひと》たち自《じ》身《しん》も抱《いだ》いている望《のぞ》みを、神《かみ》にあって抱《いだ》いております。
使徒の働き 24:16 そのために、私はいつも、神《かみ》の前《まえ》にも人《ひと》の前《まえ》にも責《せ》められることのない良《りょう》心《しん》を保《たも》つように、と最《さい》善《ぜん》を尽《つ》くしています。
使徒の働き 24:17 さて私は、同《どう》胞《ほう》に対《たい》して施《ほどこ》しをし、また供《そな》え物《もの》をささげるために、幾《いく》年《ねん》ぶりかで帰《かえ》って来《き》ました。
使徒の働き 24:18 その供《そな》え物《もの》のことで私は清《きよ》めを受《う》けて宮《みや》の中《なか》にいたのを彼《かれ》らに見《み》られたのですが、別《べつ》に群《ぐん》衆《しゅう》もおらず、騒《さわ》ぎもありませんでした。ただアジヤから来《き》た幾《いく》人《にん》かのユダヤ人《じん》がおりました。
使徒の働き 24:19 もし彼《かれ》らに、私について何《なに》か非《ひ》難《なん》したいことがあるなら、自《じ》分《ぶん》で閣《かっ》下《か》の前《まえ》に来《き》て訴《うった》えるべきです。
使徒の働き 24:20 でなければ、今《いま》ここにいる人《ひと》々《びと》に、議《ぎ》会《かい》の前《まえ》に立《た》っていたときの私にどんな不《ふ》正《せい》を見《み》つけたかを言《い》わせてください。
使徒の働き 24:21 彼《かれ》らの中《なか》に立《た》っていたとき、私はただ一《ひと》言《こと》、『死《し》者《しゃ》の復《ふっ》活《かつ》のことで、私はきょう、あなたがたの前《まえ》でさばかれているのです』と叫《さけ》んだにすぎません。」
使徒の働き 24:22 しかしペリクスは、この道《みち》について相《そう》当《とう》詳《くわ》しい知《ち》識《しき》を持《も》っていたので、「千《せん》人《にん》隊《たい》長《ちょう》ルシヤが下《くだ》って来《く》るとき、あなたがたの事《じ》件《けん》を解《かい》決《けつ》することにしよう」と言《い》って、裁《さい》判《ばん》を延《えん》期《き》した。
使徒の働き 24:23 そして百《ひゃく》人《にん》隊《たい》長《ちょう》に、パウロを監《かん》禁《きん》するように命《めい》じたが、ある程《てい》度《ど》の自《じ》由《ゆう》を与《あた》え、友《ゆう》人《じん》たちが世《せ》話《わ》をすることを許《ゆる》した。
使徒の働き 24:24 数《すう》日《じつ》後《ご》、ペリクスはユダヤ人《じん》である妻《つま》ドルシラを連《つ》れて来《き》て、パウロを呼《よ》び出《だ》し、キリスト・イエスを信《しん》じる信《しん》仰《こう》について話《はなし》を聞《き》いた。
使徒の働き 24:25 しかし、パウロが正《せい》義《ぎ》と節《せっ》制《せい》とやがて来《く》る審《しん》判《ぱん》とを論《ろん》じたので、ペリクスは恐《おそ》れを感《かん》じ、「今《いま》は帰《かえ》ってよい。おりを見《み》て、また呼《よ》び出《だ》そう」と言《い》った。
使徒の働き 24:26 それとともに、彼《かれ》はパウロから金《かね》をもらいたい下《した》心《ごころ》があったので、幾《いく》度《ど》もパウロを呼《よ》び出《だ》して話《はな》し合《あ》った。
使徒の働き 24:27 二年《ねん》たって後《のち》、ポルキオ・フェストがペリクスの後《こう》任《にん》になったが、ペリクスはユダヤ人《じん》に恩《おん》を売《う》ろうとして、パウロを牢《ろう》につないだままにしておいた。

6月04日

使徒の働き 25
使徒の働き 25:1 フェストは州《しゅう》総《そう》督《とく》として着《ちゃく》任《にん》すると、三《みっ》日《か》後《ご》にカイザリヤからエルサレムに上《のぼ》った。
使徒の働き 25:2 すると、祭《さい》司《し》長《ちょう》たちとユダヤ人《じん》のおもだった者《もの》たちが、パウロのことを訴《うった》え出《で》て、
使徒の働き 25:3 パウロを取《と》り調《しら》べる件《けん》について自《じ》分《ぶん》たちに好《こう》意《い》を持《も》ってくれるように頼《たの》み、パウロをエルサレムに呼《よ》び寄《よ》せていただきたいと彼《かれ》に懇《こん》願《がん》した。彼《かれ》らはパウロを途《と》中《ちゅう》で殺《さつ》害《がい》するために待《ま》ち伏《ぶ》せをさせていた。
使徒の働き 25:4 ところが、フェストは、パウロはカイザリヤに拘《こう》置《ち》されているし、自《じ》分《ぶん》はまもなく出《しゅっ》発《ぱつ》の予《よ》定《てい》であると答《こ》え《た》、
使徒の働き 25:5 「だから、その男《おとこ》に何《なに》か不《ふ》都《つ》合《ごう》なことがあるなら、あなたがたのうちの有《ゆう》力《りょく》な人《ひと》たちが、私といっしょに下《くだ》って行《い》って、彼《かれ》を告《こく》訴《そ》しなさい」と言《い》った。
使徒の働き 25:6 フェストは、彼《かれ》らのところに八《よう》日《か》あるいは十《とお》日《か》ばかり滞《たい》在《ざい》しただけで、カイザリヤへ下《くだ》って行《い》き、翌《よく》日《じつ》、裁《さい》判《ばん》の席《せき》に着《つ》いて、パウロの出《しゅっ》廷《てい》を命《めい》じた。
使徒の働き 25:7 パウロが出《で》て来《く》ると、エルサレムから下《くだ》って来《き》たユダヤ人《じん》たちは、彼《かれ》を取《と》り囲《かこ》んで立《た》ち、多《おお》くの重《おも》い罪《ざい》状《じょう》を申《もう》し立《た》てたが、それを証《しょう》拠《こ》立《だ》てることはできなかった。
使徒の働き 25:8 しかしパウロは弁《べん》明《めい》して、「私は、ユダヤ人《じん》の律《りっ》法《ぽう》に対《たい》しても、宮《みや》に対《たい》しても、またカイザルに対《たい》しても、何《なん》の罪《つみ》も犯《おか》してはおりません」と言《い》った。
使徒の働き 25:9 ところが、ユダヤ人《じん》の歓《かん》心《しん》を買《か》おうとしたフェストは、パウロに向《む》かって、「あなたはエルサレムに上《のぼ》り、この事《じ》件《けん》について、私の前《まえ》で裁《さい》判《ばん》を受《う》けることを願《ねが》うか」と尋《たず》ねた。
使徒の働き 25:10 すると、パウロはこう言《い》った。「私はカイザルの法《ほう》廷《てい》に立《た》っているのですから、ここで裁《さい》判《ばん》を受《う》けるのが当《とう》然《ぜん》です。あなたもよくご存《ぞん》じのとおり、私はユダヤ人《じん》にどんな悪《わる》いこともしませんでした。
使徒の働き 25:11 もし私が悪《わる》いことをして、死《し》罪《ざい》に当《あ》たることをしたのでしたら、私は死《し》をのがれようとはしません。しかし、この人《ひと》たちが私を訴《うった》えていることに一つも根《こん》拠《きょ》がないとすれば、だれも私を彼《かれ》らに引《ひ》き渡《わた》すことはできません。私はカイザルに上《じょう》訴《そ》します。」
使徒の働き 25:12 そのとき、フェストは陪《ばい》席《せき》の者《もの》たちと協《きょう》議《ぎ》したうえで、こう答《こた》えた。「あなたはカイザルに上《じょう》訴《そ》したのだから、カイザルのもとへ行《い》きなさい。」
使徒の働き 25:13 数《すう》日《じつ》たってから、アグリッパ王《おう》とベルニケが、フェストに敬《けい》意《い》を表《ひょう》するためにカイザリヤに来《き》た。
使徒の働き 25:14 ふたりがそこに長《なが》く滞《たい》在《ざい》していたので、フェストはパウロの一《いっ》件《けん》を王《おう》に持《も》ち出《だ》してこう言《い》った。「ペリクスが囚《しゅう》人《じん》として残《のこ》して行《い》ったひとりの男《おとこ》がおります。
使徒の働き 25:15 私がエルサレムに行《い》ったとき、祭《さい》司《し》たちとユダヤ人《じん》の長《ちょう》老《ろう》たちとが、その男《おとこ》のことを私に訴《うった》え出《で》て、罪《つみ》に定《さだ》めるように要《よう》求《きゅう》しました。
使徒の働き 25:16 そのとき私は、『被《ひ》告《こく》が、彼《かれ》を訴《うった》えた者《もの》の面《めん》前《ぜん》で訴《うった》えに対《たい》して弁《べん》明《めい》する機《き》会《かい》を与《あた》えられないで、そのまま引《ひ》き渡《わた》されるということはローマの慣《かん》例《れい》ではない』と答《こ》え《た》ておきました。
使徒の働き 25:17 そういうわけで、訴《うった》える者《もの》たちがここに集《あつ》まったとき、私は時《とき》を移《うつ》さず、その翌《よく》日《じつ》、裁《さい》判《ばん》の席《せき》に着《つ》いて、その男《おとこ》を出《しゅっ》廷《てい》させました。
使徒の働き 25:18 訴《うった》えた者《もの》たちは立《た》ち上《あ》がりましたが、私が予《よ》期《き》していたような犯《はん》罪《ざい》についての訴《うった》えは何《なに》一つ申《もう》し立《た》てませんでした。
使徒の働き 25:19 ただ、彼《かれ》と言《い》い争《あらそ》っている点《てん》は、彼《かれ》ら自《じ》身《しん》の《し》宗《ゅう》教《きょう》に関《かん》することであり、また、死《し》んでしまったイエスという者《もの》のことで、そのイエスが生《い》きているとパウロは主《しゅ》張《ちょう》しているのでした。
使徒の働き 25:20 このような問《もん》題《だい》をどう取《と》り調《しら》べたらよいか、私には見《けん》当《とう》がつかないので、彼《かれ》に『エルサレムに上《のぼ》り、そこで、この事《じ》件《けん》について裁《さい》判《ばん》を受《う》けたいのか』と尋《たず》ねたところが、
使徒の働き 25:21 パウロは、皇《こう》帝《てい》の判《はん》決《けつ》を受《う》けるまで保《ほ》護《ご》してほしいと願《ねが》い出《で》たので、彼《かれ》をカイザルのもとに送《おく》る時《とき》まで守《まも》っておくように、命《めい》じておきました。」
使徒の働き 25:22 すると、アグリッパがフェストに、「私も、その男《おとこ》の話《はなし》を聞《き》きたいものです」と言《い》ったので、フェストは、「では、明《みょう》日《にち》お聞《き》きください」と言《い》った。
使徒の働き 25:23 こういうわけで、翌《よく》日《じつ》、アグリッパとベルニケは、大《おお》いに威《い》儀《ぎ》を整《ととの》えて到《とう》着《ちゃく》し、千《せん》人《にん》隊《たい》長《ちょう》たちや市《し》の首《しゅ》脳《のう》者《しゃ》たちにつき添《そ》われて講《こう》堂《どう》に入《はい》った。そのとき、フェストの命《めい》令《れい》によってパウロが連《つ》れて来《こ》られた。
使徒の働き 25:24 そこで、フェストはこう言《い》った。「アグリッパ王《おう》、ならびに、ここに同《どう》席《せき》の方《かた》々《がた》。ご覧《らん》ください。ユダヤ人《じん》がこぞって、一《いっ》刻《こく》も生《い》かしてはおけないと呼《よ》ばわり、エルサレムでも、ここでも、私に訴《うった》えて来《き》たのは、この人《ひと》のことです。
使徒の働き 25:25 私としては、彼《かれ》は死《し》に当《あ》たることは何《なに》一つしていないと思《おも》います。しかし、彼《かれ》自《じ》身《しん》が皇《こう》帝《てい》に上《じょう》訴《そ》しましたので、彼《かれ》をそちらに送《おく》ることに決《き》めました。
使徒の働き 25:26 ところが、彼《かれ》について、わが君《きみ》に書《か》き送《おく》るべき確《たし》かな事《こと》がらが一つもないのです。それで皆《みな》さんの前《まえ》に、わけてもアグリッパ王《おう》よ、あなたの前《まえ》に、彼《かれ》を連《つ》れてまいりました。取《と》り調《しら》べをしてみたら、何《なに》か書《か》き送《おく》るべきことが得《え》られましょう。
使徒の働き 25:27 囚《しゅう》人《じん》を送《おく》るのに、その訴《うった》えの個《か》条《じょう》を示《しめ》さないのは、理《り》に合《あ》わないと思《おも》うのです。」

6月05日

使徒の働き 26
使徒の働き 26:1 すると、アグリッパがパウロに、「あなたは、自《じ》分《ぶん》の言《い》い分《ぶん》を申《もう》し述《の》べてよろしい」と言《い》った。そこでパウロは、手《て》を差《さ》し伸《の》べて弁《べん》明《めい》し始《はじ》めた。
使徒の働き 26:2 「アグリッパ王《おう》。私がユダヤ人《じん》に訴《うった》えられているすべてのことについて、きょう、あなたの前《まえ》で弁《べん》明《めい》できることを、幸《さいわ》いに存《ぞん》じます。
使徒の働き 26:3 特《とく》に、あなたがユダヤ人《じん》の慣《かん》習《しゅう》や問《もん》題《だい》に精《せい》通《つう》しておられるからです。どうか、私の申《もう》し上《あ》げることを、忍《にん》耐《たい》をもってお聞《き》きくださるよう、お願《ねが》いいたします。
使徒の働き 26:4 では申《もう》し述《の》べますが、私が最《さい》初《しょ》から私の国《こく》民《みん》の中《なか》で、またエルサレムにおいて過《す》ごした若《わか》い時《とき》からの生《せい》活《かつ》ぶりは、すべてのユダヤ人《じん》の知《し》っているところです。
使徒の働き 26:5 彼《かれ》らは以《い》前《ぜん》から私を知《し》っていますので、証《しょう》言《げん》するつもりならできることですが、私は、私たちの宗《しゅう》教《きょう》の最《もっと》も厳《げん》格《かく》な派《は》に従《したが》って、パリサイ人《びと》として生《せい》活《かつ》してまいりました。
使徒の働き 26:6 そして今《いま》、神《かみ》が私たちの父《ふ》祖《そ》たちに約《やく》束《そく》されたものを待《ま》ち望《のぞ》んでいることで、私は裁《さい》判《ばん》を受《う》けているのです。
使徒の働き 26:7 私たちの十二部《ぶ》族《ぞく》は、夜《よる》も昼《ひる》も熱《ねっ》心《しん》に神《かみ》に仕《つか》えながら、その約《やく》束《そく》のものを得《え》たいと望《のぞ》んでおります。王《おう》よ。私は、この希《き》望《ぼう》のためにユダヤ人《じん》から訴《うった》えられているのです。
使徒の働き 26:8 神《かみ》が死《し》者《しゃ》をよみがえらせるということを、あなたがたは、なぜ信《しん》じがたいこととされるのでしょうか。
使徒の働き 26:9 以《い》前《ぜん》は、私自《じ》身《しん》も、ナザレ人《じん》イエスの名《な》に強《きょう》硬《こう》に敵《てき》対《たい》すべきだと考《かんが》えていました。
使徒の働き 26:10 そして、それをエルサレムで実《じっ》行《こう》しました。祭《さい》司《し》長《ちょう》たちから権《けん》限《げん》を授《さず》けられた私は、多《おお》くの聖《せい》徒《と》たちを牢《ろう》に入《い》れ、彼《かれ》らが殺《ころ》されるときには、それに賛《さん》成《せい》の《ひ》票《ょう》を投《とう》じました。
使徒の働き 26:11 また、すべての会《かい》堂《どう》で、しばしば彼《かれ》らを罰《ばっ》しては、強《し》いて御《み》名《な》をけがすことばを言《い》わせようとし、彼《かれ》らに対《たい》する激《はげ》しい怒《いか》りに燃《も》えて、ついには国《こく》外《がい》の町《まち》々《まち》にまで彼《かれ》らを追《つい》跡《せき》して行《い》きました。
使徒の働き 26:12 このようにして、私は祭《さい》司《し》長《ちょう》たちから権《けん》限《げん》と委《い》任《にん》を受《う》けて、ダマスコへ出《で》かけて行《い》きますと、
使徒の働き 26:13 その途《と》中《ちゅう》、正《しょう》午《ご》ごろ、王《おう》よ、私は天《てん》からの光《ひかり》を見《み》ました。それは太《たい》陽《よう》よりも明《あか》るく輝《かがや》いて、私と同《どう》行《こう》者《しゃ》たちとの回《まわ》りを照《て》らしたのです。
使徒の働き 26:14 私たちはみな地《ち》に倒《たお》れましたが、そのとき声《こえ》があって、ヘブル語《ご》で私にこう言《い》うのが聞《き》こえました。『サウロ、サウロ。なぜわたしを迫《はく》害《がい》するのか。とげのついた棒《ぼう》をけるのは、あなたにとって痛《いた》いことだ。』
使徒の働き 26:15 私が『主《しゅ》よ。あなたはどなたですか』と言《い》いますと、主《しゅ》がこう言《い》われました。『わたしは、あなたが迫《はく》害《がい》しているイエスである。
使徒の働き 26:16 起《お》き上《あ》がって、自《じ》分《ぶん》の足《あし》で立《た》ちなさい。わたしがあなたに現《あらわ》れたのは、あなたが見《み》たこと、また、これから後《のち》わたしがあなたに現《あらわ》れて示《しめ》そうとすることについて、あなたを奉《ほう》仕《し》者《しゃ》、また証《しょう》人《にん》に任《にん》命《めい》するためである。
使徒の働き 26:17 わたしは、この民《たみ》と異《い》邦《ほう》人《じん》との中《なか》からあなたを救《すく》い出《だ》し、彼《かれ》らのところに遣《つか》わす。
使徒の働き 26:18 それは彼《かれ》らの目《め》を開《ひら》いて、暗《くら》やみから光《ひかり》に、サタンの支《し》配《はい》から神《かみ》に立《た》ち返《かえ》らせ、わたしを信《しん》じる信《しん》仰《こう》によって、彼《かれ》らに罪《つみ》の赦《ゆる》しを得《え》させ、聖《せい》なるものとされた人《ひと》々《びと》の中《なか》にあって御《み》国《くに》を受《う》け継《つ》がせるためである。』
使徒の働き 26:19 こういうわけで、アグリッパ王《おう》よ、私は、この天《てん》からの啓《けい》示《じ》にそむかず、
使徒の働き 26:20 ダマスコにいる人《ひと》々《びと》をはじめエルサレムにいる人《ひと》々《びと》に、またユダヤの全《ぜん》地《ち》方《ほう》に、さらに異《い》邦《ほう》人《じん》にまで、悔《く》い改《あらた》めて神《かみ》に立《た》ち返《かえ》り、悔《く》い改《あらた》めにふさわしい行《おこな》いをするようにと宣《の》べ伝《つた》えて来《き》たのです。
使徒の働き 26:21 そのために、ユダヤ人《じん》たちは私を宮《みや》の中《なか》で捕《と》らえ、殺《こ》そ《ろ》うとしたのです。
使徒の働き 26:22 こうして、私はこの日《ひ》に至《いた》るまで神《かみ》の助《たす》けを受《う》け、堅《かた》く立《た》って、小《ちい》さい者《もの》にも大《おお》きい者《もの》にもあかしをしているのです。そして、預《よ》言《げん》者《しゃ》たちやモーセが、後《のち》に起《お》こるはずだと語《かた》ったこと以《い》外《がい》は何《なに》も話《はな》しませんでした。
使徒の働き 26:23 すなわち、キリストは苦《くる》しみを受《う》けること、また、死《し》者《しゃ》の中《なか》からの復《ふっ》活《かつ》によって、この民《たみ》と異《い》邦《ほう》人《じん》とに最《さい》初《しょ》に光《ひかり》を宣《の》べ伝《つた》える、ということです。」
使徒の働き 26:24 パウロがこのように弁《べん》明《めい》していると、フェストが大《おお》声《ごえ》で、「気《き》が狂《くる》っているぞ。パウロ。博《はく》学《がく》があなたの気《き》を狂《くる》わせている」と言《い》った。
使徒の働き 26:25 するとパウロは次《つぎ》のように言《い》った。「フェスト閣《かっ》下《か》。気《き》は狂《くる》っておりません。私は、まじめな真《しん》理《り》のことばを話《はな》しています。
使徒の働き 26:26 王《おう》はこれらのことをよく知《し》っておられるので、王《おう》に対《たい》して私は率《そっ》直《ちょく》に申《もう》し上《あ》げているのです。これらのことは片《かた》隅《すみ》で起《お》こった出《で》来《き》事《ごと》ではありませんから、そのうちの一つでも王《おう》の目《め》に留《と》まらなかったものはないと信《しん》じます。
使徒の働き 26:27 アグリッパ王《おう》。あなたは預《よ》言《げん》者《しゃ》を信《しん》じておられますか。もちろん信《しん》じておられると思《おも》います。」
使徒の働き 26:28 するとアグリッパはパウロに、「あなたは、わずかなことばで、私をキリスト者《しゃ》にしようとしている」と言《い》った。
使徒の働き 26:29 パウロはこう答《こた》えた。「ことばが少《すく》なかろうと、多《おお》かろうと、私が神《かみ》に願《ねが》うことは、あなたばかりでなく、きょう私の話《はなし》を聞《き》いている人《ひと》がみな、この鎖《くさり》は別《べつ》として、私のようになってくださることです。」
使徒の働き 26:30 ここで王《おう》と総《そう》督《とく》とベルニケ、および同《どう》席《せき》の人《ひと》々《びと》が立《た》ち上《あ》がった。
使徒の働き 26:31 彼《かれ》らは退《たい》場《じょう》してから、互《たが》いに話《はな》し合《あ》って言《い》った。「あの人《ひと》は、死《し》や投《とう》獄《ごく》に相《そう》当《とう》することは何《なに》もしていない。」
使徒の働き 26:32 またアグリッパはフェストに、「この人《ひと》は、もしカイザルに上《じょう》訴《そ》しなかったら、釈《しゃく》放《ほう》されたであろうに」と言《い》った。
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