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5月25日

使徒の働き 17
使徒の働き 17:1 彼《かれ》らはアムピポリスとアポロニヤを通《とお》って、テサロニケへ行《い》った。そこには、ユダヤ人《じん》の会《かい》堂《どう》があった。
使徒の働き 17:2 パウロはいつもしているように、会《かい》堂《どう》に入《はい》って行《い》って、三つの安《あん》息《そく》日《にち》にわたり、聖《せい》書《しょ》に基《もと》づいて彼《かれ》らと論《ろん》じた。
使徒の働き 17:3 そして、キリストは苦《くる》しみを受《う》け、死《し》者《しゃ》の中《なか》からよみがえらなければならないことを説《せつ》明《めい》し、また論《ろん》証《しょう》して、「私があなたがたに伝《つた》えているこのイエスこそ、キリストなのです」と言《い》った。
使徒の働き 17:4 彼《かれ》らのうちの幾《いく》人《にん》かはよくわかって、パウロとシラスに従《したが》った。またほかに、神《かみ》を敬《うやま》うギリシヤ人《じん》が大《おお》ぜいおり、貴《き》婦《ふ》人《じん》たちも少《すく》なくなかった。
使徒の働き 17:5 ところが、ねたみにかられたユダヤ人《じん》は、町《まち》のならず者《もの》をかり集《あつ》め、暴《ぼう》動《どう》を起《お》こして町《まち》を騒《さわ》がせ、またヤソンの家《いえ》を襲《おそ》い、ふたりを人《ひと》々《びと》の前《まえ》に引《ひ》き出《だ》そうとして捜《さが》した。
使徒の働き 17:6 しかし、見《み》つからないので、ヤソンと兄《きょう》弟《だい》たちの幾《いく》人《にん》かを、町《まち》の役《やく》人《にん》たちのところへひっぱって行《い》き、大《おお》声《ごえ》でこう言《い》った。「世《せ》界《かい》中《じゅう》を騒《さわ》がせて来《き》た者《もの》たちが、ここにも入《はい》り込《こ》んでいます。
使徒の働き 17:7 それをヤソンが家《いえ》に迎《むか》え入《い》れたのです。彼《かれ》らはみな、イエスという別《べつ》の王《おう》がいると言《い》って、カイザルの詔《しょう》勅《ちょく》にそむく行《おこな》いをしているのです。」
使徒の働き 17:8 こうして、それを聞《き》いた群《ぐん》衆《しゅう》と町《まち》の役《やく》人《にん》たちとを不《ふ》安《あん》に陥《おとしい》れた。
使徒の働き 17:9 彼《かれ》らは、ヤソンとそのほかの者《もの》たちから保《ほ》証《しょう》金《きん》を取《と》ったうえで釈《しゃく》放《ほう》した。
使徒の働き 17:10 兄《きょう》弟《だい》たちは、すぐさま、夜《よる》のうちにパウロとシラスをベレヤへ送《おく》り出《だ》した。ふたりはそこに着《つ》くと、ユダヤ人《じん》の会《かい》堂《どう》に入《はい》って行《い》った。
使徒の働き 17:11 ここのユダヤ人《じん》は、テサロニケにいる者《もの》たちよりも良《よ》い人《ひと》たちで、非《ひ》常《じょう》に熱《ねっ》心《しん》にみことばを聞《き》き、はたしてそのとおりかどうかと毎《まい》日《にち》聖《せい》書《しょ》を調《しら》べた。
使徒の働き 17:12 そのため、彼《かれ》らのうちの多《おお》くの者《もの》が信《しん》仰《こう》に入《はい》った。その中《なか》にはギリシヤの貴《き》婦《ふ》人《じん》や男《だん》子《し》も少《すく》なくなかった。
使徒の働き 17:13 ところが、テサロニケのユダヤ人《じん》たちは、パウロがベレヤでも神《かみ》のことばを伝《つた》えていることを知《し》り、ここにもやって来《き》て、群《ぐん》衆《しゅう》を扇《せん》動《どう》して騒《さわ》ぎを起《お》こした。
使徒の働き 17:14 そこで兄《きょう》弟《だい》たちは、ただちにパウロを送《おく》り出《だ》して海《うみ》べまで行《い》かせたが、シラスとテモテはベレヤに踏《ふ》みとどまった。
使徒の働き 17:15 パウロを案《あん》内《ない》した人《ひと》たちは、彼《かれ》をアテネまで連《つ》れて行《い》った。そしてシラスとテモテに一《いっ》刻《こく》も早《はや》く来《く》るように、という命《めい》令《れい》を受《う》けて、帰《かえ》って行《い》った。
使徒の働き 17:16 さて、アテネでふたりを待《ま》っていたパウロは、町《まち》が偶《ぐう》像《ぞう》でいっぱいなのを見《み》て、心《こころ》に憤《いきどお》りを感《かん》じた。
使徒の働き 17:17 そこでパウロは、会《かい》堂《どう》ではユダヤ人《じん》や神《かみ》を敬《うやま》う人《ひと》たちと論《ろん》じ、広《ひろ》場《ば》では毎《まい》日《にち》そこに居《い》合《あ》わせた人《ひと》たちと論《ろん》じた。
使徒の働き 17:18 エピクロス派《は》とストア派《は》の哲《てつ》学《がく》者《しゃ》たちも幾《いく》人《にん》かいて、パウロと論《ろん》じ合《あ》っていたが、その中《なか》のある者《もの》たちは、「このおしゃべりは、何《なに》を言《い》うつもりなのか」と言《い》い、ほかの者《もの》たちは、「彼《かれ》は外《がい》国《こく》の神《かみ》々《がみ》を伝《つた》えているらしい」と言《い》った。パウロがイエスと復《ふっ》活《かつ》とを宣《の》べ伝《つた》えたからである。
使徒の働き 17:19 そこで彼《かれ》らは、パウロをアレオパゴスに連《つ》れて行《い》ってこう言《い》った。「あなたの語《かた》っているその新《あたら》しい教《おし》えがどんなものであるか、知《し》らせていただけませんか。
使徒の働き 17:20 私たちにとっては珍《めずら》しいことを聞《き》かせてくださるので、それがいったいどんなものか、私たちは知《し》りたいのです。」
使徒の働き 17:21 アテネ人《じん》も、そこに住《す》む外《がい》国《こく》人《じん》もみな、何《なに》か耳《みみ》新《あたら》しいことを話《はな》したり、聞《き》いたりすることだけで、日《ひ》を過《す》ごしていた。
使徒の働き 17:22 そこでパウロは、アレオパゴスの真《ま》ん中《なか》に立《た》って言《い》った。「アテネの人《ひと》たち。あらゆる点《てん》から見《み》て、私はあなたがたを宗《しゅう》教《きょう》心《しん》にあつい方《かた》々《がた》だと見《み》ております。
使徒の働き 17:23 私が道《みち》を通《とお》りながら、あなたがたの拝《おが》むものをよく見《み》ているうちに、『知《し》られない神《かみ》に』と刻《きざ》まれた祭《さい》壇《だん》があるのを見《み》つけました。そこで、あなたがたが知《し》らずに拝《おが》んでいるものを、教《おし》えましょう。
使徒の働き 17:24 この世《せ》界《かい》とその中《なか》にあるすべてのものをお造《つく》りになった神《かみ》は、天《てん》地《ち》の主《しゅ》ですから、手《て》でこしらえた宮《みや》などにはお住《す》みになりません。
使徒の働き 17:25 また、何《なに》かに不《ふ》自《じ》由《ゆう》なことでもあるかのように、人《ひと》の手《て》によって仕《つか》えられる必《ひつ》要《よう》はありません。神《かみ》は、すべての人《ひと》に、いのちと息《いき》と万《ばん》物《ぶつ》とをお与《あた》えになった方《かた》だからです。
使徒の働き 17:26 神《かみ》は、ひとりの人《ひと》からすべての国《くに》の人《ひと》々《びと》を造《つく》り出《だ》して、地《ち》の全《ぜん》面《めん》に住《す》まわせ、それぞれに決《き》められた時《じ》代《だい》と、その住《す》まいの境《きょう》界《かい》とをお定《さだ》めになりました。
使徒の働き 17:27 これは、神《かみ》を求《もと》めさせるためであって、もし探《さぐ》り求《もと》めることでもあるなら、神《かみ》を見《み》いだすこともあるのです。確《たし》かに、神《かみ》は、私たちひとりひとりから遠《とお》く離《はな》れてはおられません。
使徒の働き 17:28 私たちは、神《かみ》の中《なか》に生《い》き、動《うご》き、また存《そん》在《ざい》しているのです。あなたがたのある詩《し》人《じん》たちも、『私たちもまたその子《し》孫《そん》である』と言《い》ったとおりです。
使徒の働き 17:29 そのように私たちは神《かみ》の子《し》孫《そん》ですから、神《かみ》を、人《にん》間《げん》の技《ぎ》術《じゅつ》や工《く》夫《ふう》で造《つく》った金《きん》や銀《ぎん》や石《いし》などの像《ぞう》と同《おな》じものと考《かんが》えてはいけません。
使徒の働き 17:30 神《かみ》は、そのような無《む》知《ち》の時《じ》代《だい》を見《み》過《す》ごしておられましたが、今《いま》は、どこででもすべての人《ひと》に悔《く》い改《あらた》めを命《めい》じておられます。
使徒の働き 17:31 なぜなら、神《かみ》は、お立《た》てになったひとりの人《ひと》により義《ぎ》をもってこの世《せ》界《かい》をさばくため、日《ひ》を決《き》めておられるからです。そして、その方《かた》を死《し》者《しゃ》の中《なか》からよみがえらせることによって、このことの確《かく》証《しょう》をすべての人《ひと》にお与《あた》えになったのです。」
使徒の働き 17:32 死《し》者《しゃ》の復《ふっ》活《かつ》のことを聞《き》くと、ある者《もの》たちはあざ笑《わら》い、ほかの者《もの》たちは、「このことについては、またいつか聞《き》くことにしよう」と言《い》った。
使徒の働き 17:33 こうして、パウロは彼《かれ》らの中《なか》から出《で》て行《い》った。
使徒の働き 17:34 しかし、彼《かれ》につき従《したが》って信《しん》仰《こう》に入《はい》った人《ひと》たちもいた。それは、アレオパゴスの裁《さい》判《ばん》官《かん》デオヌシオ、ダマリスという女《おんな》、その他《た》の人《ひと》々《びと》であった。

5月26日

使徒の働き 18
使徒の働き 18:1 その後《のち》、パウロはアテネを去《さ》って、コリントへ行《い》った。
使徒の働き 18:2 ここで、アクラというポント生《う》まれのユダヤ人《じん》およびその妻《つま》プリスキラに出《で》会《あ》った。クラウデオ帝《てい》が、すべてのユダヤ人《じん》をローマから退《たい》去《きょ》させるように命《めい》令《れい》したため、近《ちか》ごろイタリヤから来《き》ていたのである。パウロはふたりのところに行《い》き、
使徒の働き 18:3 自《じ》分《ぶん》も同《どう》業《ぎょう》者《しゃ》であったので、その家《いえ》に住《す》んでいっしょに仕《し》事《ごと》をした。彼《かれ》らの職《しょく》業《ぎょう》は天《てん》幕《まく》作《づく》りであった。
使徒の働き 18:4 パウロは安《あん》息《そく》日《にち》ごとに会《かい》堂《どう》で論《ろん》じ、ユダヤ人《じん》とギリシヤ人《じん》を承《しょう》服《ふく》させようとした。
使徒の働き 18:5 そして、シラスとテモテがマケドニヤから下《くだ》って来《く》ると、パウロはみことばを教《おし》えることに専《せん》念《ねん》し、イエスがキリストであることを、ユダヤ人《じん》たちにはっきりと宣《せん》言《げん》した。
使徒の働き 18:6 しかし、彼《かれ》らが反《はん》抗《こう》して暴《ぼう》言《げん》を吐《は》いたので、パウロは着《き》物《もの》を振《ふ》り払《はら》って、「あなたがたの血《ち》は、あなたがたの頭《ず》上《じょう》にふりかかれ。私には責《せき》任《にん》がない。今《いま》から私は異《い》邦《ほう》人《じん》のほうに行《い》く」と言《い》った。
使徒の働き 18:7 そして、そこを去《さ》って、神《かみ》を敬《うやま》うテテオ・ユストという人《ひと》の家《いえ》に行《い》った。その家《いえ》は会《かい》堂《どう》の隣《となり》であった。
使徒の働き 18:8 会《かい》堂《どう》管《かん》理《り》者《しゃ》クリスポは、一《いっ》家《か》をあげて主《しゅ》を信《しん》じた。また、多《おお》くのコリント人《じん》も聞《き》いて信《しん》じ、バプテスマを受《う》けた。
使徒の働き 18:9 ある夜《よ》、主《しゅ》は《ま》幻《ぼろ》に《し》よってパウロに、「恐《おそ》れないで、語《かた》り続《つづ》けなさい。黙《だま》ってはいけない。
使徒の働き 18:10 わたしがあなたとともにいるのだ。だれもあなたを襲《おそ》って、危《き》害《がい》を加《くわ》える者《もの》はない。この町《まち》には、わたしの民《たみ》がたくさんいるから」と言《い》われた。
使徒の働き 18:11 そこでパウロは、一年《ねん》半《はん》ここに腰《こし》を据《す》えて、彼《かれ》らの間《あいだ》で神《かみ》のことばを教《おし》え続《つづ》けた。
使徒の働き 18:12 ところが、ガリオがアカヤの地《ち》方《ほう》総《そう》督《とく》であったとき、ユダヤ人《じん》たちはこぞってパウロに反《はん》抗《こう》し、彼《かれ》を法《ほう》廷《てい》に引《ひ》いて行《い》って、
使徒の働き 18:13 「この人《ひと》は、律《りっ》法《ぽう》にそむいて神《かみ》を拝《おが》むことを、人《ひと》々《びと》に説《と》き勧《すす》めています」と訴《うった》えた。
使徒の働き 18:14 パウロが口《くち》を開《ひら》こうとすると、ガリオはユダヤ人《じん》に向《む》かってこう言《い》った。「ユダヤ人《じん》の諸《しょ》君《くん》。不《ふ》正《せい》事《じ》件《けん》や悪《あく》質《しつ》な犯《はん》罪《ざい》のことであれば、私は当《とう》然《ぜん》、あなたがたの訴《うった》えを取《と》り上《あ》げもしようが、
使徒の働き 18:15 あなたがたの、ことばや名《めい》称《しょう》や律《りっ》法《ぽう》に関《かん》する問《もん》題《だい》であるなら、自《じ》分《ぶん》たちで始《し》末《まつ》をつけるのがよかろう。私はそのようなことの裁《さい》判《ばん》官《かん》にはなりたくない。」
使徒の働き 18:16 こうして、彼《かれ》らを法《ほう》廷《てい》から追《お》い出《だ》した。
使徒の働き 18:17 そこで、みなの者《もの》は、会《かい》堂《どう》管《かん》理《り》者《しゃ》ソステネを捕《と》らえ、法《ほう》廷《てい》の前《まえ》で打《う》ちたたいた。ガリオは、そのようなことは少《すこ》しも気《き》にしなかった。
使徒の働き 18:18 パウロは、なお長《なが》らく滞《たい》在《ざい》してから、兄《きょう》弟《だい》たちに別《わか》れを告《つ》げて、シリヤへ向《む》けて出《しゅっ》帆《ぱん》した。プリスキラとアクラも同《どう》行《こう》した。パウロは一つの誓《せい》願《がん》を立《た》てていたので、ケンクレヤで髪《かみ》をそった。
使徒の働き 18:19 彼《かれ》らがエペソに着《つ》くと、パウロはふたりをそこに残《のこ》し、自《じ》分《ぶん》だけ会《かい》堂《どう》に入《はい》って、ユダヤ人《じん》たちと論《ろん》じた。
使徒の働き 18:20 人《ひと》々《びと》は、もっと長《なが》くとどまるように頼《たの》んだが、彼《かれ》は聞《き》き入《い》れないで、
使徒の働き 18:21 「神《か》の《み》みこころなら、またあなたがたのところに帰《かえ》って来《き》ます」と言《い》って別《わか》れを告《つ》げ、エペソから船《ふな》出《で》した。
使徒の働き 18:22 それからカイザリヤに上《じょう》陸《りく》してエルサレムに上《のぼ》り、教《きょう》会《かい》にあいさつしてからアンテオケに下《くだ》って行《い》った。
使徒の働き 18:23 そこにしばらくいてから、彼《かれ》はまた出《しゅっ》発《ぱつ》し、ガラテヤの地《ち》方《ほう》およびフルギヤを次《つぎ》々《つぎ》に巡《めぐ》って、すべての弟《で》子《し》たちを力《ちから》づけた。
使徒の働き 18:24 さて、アレキサンドリヤの生《う》まれで、雄《ゆう》弁《べん》なアポロというユダヤ人《じん》がエペソに来《き》た。彼《かれ》は聖《せい》書《しょ》に通《つう》じていた。
使徒の働き 18:25 この人《ひと》は、主《しゅ》の道《みち》の教《おし》えを受《う》け、霊《れい》に燃《も》えて、イエスのことを正《せい》確《かく》に語《かた》り、また教《おし》えていたが、ただヨハネのバプテスマしか知《し》らなかった。
使徒の働き 18:26 彼《かれ》は会《かい》堂《どう》で大《だい》胆《たん》に話《はな》し始《はじ》めた。それを聞《き》いていたプリスキラとアクラは、彼《かれ》を招《まね》き入《い》れて、神《かみ》の道《みち》をもっと正《せい》確《かく》に彼《かれ》に説《せつ》明《めい》した。
使徒の働き 18:27 そして、アポロがアカヤへ渡《わた》りたいと思《おも》っていたので、兄《きょう》弟《だい》たちは彼《かれ》を励《はげ》まし、そこの弟《で》子《し》たちに、彼《かれ》を歓《かん》迎《げい》してくれるようにと手《て》紙《がみ》を書《か》いた。彼《かれ》はそこに着《つ》くと、すでに恵《めぐ》みによって信《しん》者《じゃ》になっていた人《ひと》たちを大《おお》いに助《たす》けた。
使徒の働き 18:28 彼《かれ》は聖《せい》書《しょ》によって、イエスがキリストであることを証《しょう》明《めい》して、力《ちから》強《づよ》く、公《こう》然《ぜん》とユダヤ人《じん》たちを論《ろん》破《ぱ》したからである。

5月27日

使徒の働き 19
使徒の働き 19:1 アポロがコリントにいた間《あいだ》に、パウロは奥《おく》地《ち》を通《とお》ってエペソに来《き》た。そして幾《いく》人《にん》かの弟《で》子《し》に出《で》会《あ》って、
使徒の働き 19:2 「信《しん》じたとき、聖《せい》霊《れい》を受《う》けましたか」と尋《たず》ねると、彼《かれ》らは、「いいえ、聖《せい》霊《れい》の与《あた》えられることは、聞《き》きもしませんでした」と答《こた》えた。
使徒の働き 19:3 「では、どんなバプテスマを受《う》けたのですか」と言《い》うと、「ヨハネのバプテスマです」と答《こた》えた。
使徒の働き 19:4 そこで、パウロは、「ヨハネは、自《じ》分《ぶん》のあとに来《こ》られるイエスを信《しん》じるように人《ひと》々《びと》に告《つ》げて、悔《く》い改《あらた》めのバプテスマを授《さず》けたのです」と言《い》った。
使徒の働き 19:5 これを聞《き》いたその人《ひと》々《びと》は、主《しゅ》イエスの御《み》名《な》によってバプテスマを受《う》けた。
使徒の働き 19:6 パウロが彼《かれ》らの上《うえ》に手《て》を置《お》いたとき、聖《せい》霊《れい》が彼《かれ》らに臨《のぞ》まれ、彼《かれ》らは異《い》言《げん》を語《かた》ったり、預《よ》言《げん》をしたりした。
使徒の働き 19:7 その人《ひと》々《びと》は、みなで十二人《にん》ほどであった。
使徒の働き 19:8 それから、パウロは会《かい》堂《どう》に入《はい》って、三か月《げつ》の間《あいだ》大《だい》胆《たん》に語《かた》り、神《かみ》の国《くに》について論《ろん》じて、彼《かれ》らを説《せっ》得《とく》しようと努《つと》めた。
使徒の働き 19:9 しかし、ある者《もの》たちが心《こころ》をかたくなにして聞《き》き入《い》れず、会《かい》衆《しゅう》の前《まえ》で、この道《みち》をののしったので、パウロは彼《かれ》らから身《み》を引《ひ》き、弟《で》子《し》たちをも退《しりぞ》かせて、毎《まい》日《にち》ツラノの講《こう》堂《どう》で論《ろん》じた。
使徒の働き 19:10 これが二年《ねん》の間《あいだ》続《つづ》いたので、アジヤに住《す》む者《もの》はみな、ユダヤ人《じん》もギリシヤ人《じん》も主《しゅ》のことばを聞《き》いた。
使徒の働き 19:11 神《かみ》はパウロの手《て》によって驚《おどろ》くべき奇《き》蹟《せき》を行《おこな》われた。
使徒の働き 19:12 パウロの身《み》に着《つ》けている手《て》ぬぐいや前《まえ》掛《か》けをはずして病《びょう》人《にん》に当《あ》てると、その病《びょう》気《き》は去《さ》り、悪《あく》霊《れい》は出《で》て行《い》った。
使徒の働き 19:13 ところが、諸《しょ》国《こく》を巡《じゅん》回《かい》しているユダヤ人《じん》の魔《ま》よけ祈《き》祷《とう》《とう》師《し》の中《なか》のある者《もの》たちも、ためしに、悪《あく》霊《れい》につかれている者《もの》に向《む》かって主《しゅ》イエスの御《み》名《な》をとなえ、「パウロの宣《の》べ伝《つた》えているイエスによって、おまえたちに命《めい》じる」と言《い》ってみた。
使徒の働き 19:14 そういうことをしたのは、ユダヤの祭《さい》司《し》長《ちょう》スケワという人《ひと》の七人《にん》の息《むす》子《こ》たちであった。
使徒の働き 19:15 すると悪《あく》霊《れい》が答《こた》えて、「自《じ》分《ぶん》はイエスを知《し》っているし、パウロもよく知《し》っている。けれどおまえたちは何《なに》者《もの》だ」と言《い》った。
使徒の働き 19:16 そして悪《あく》霊《れい》につかれている人《ひと》は、彼《かれ》らに飛《と》びかかり、ふたりの者《もの》を押《お》さえつけて、みなを打《う》ち負《ま》かしたので、彼《かれ》らは裸《はだか》にされ、傷《きず》を負《お》ってその家《いえ》を逃《に》げ出《だ》した。
使徒の働き 19:17 このことがエペソに住《す》むユダヤ人《じん》とギリシヤ人《じん》の全《ぜん》部《ぶ》に知《し》れ渡《わた》ったので、みな恐《おそ》れを感《かん》じて、主《しゅ》イエスの御《み》名《な》をあがめるようになった。
使徒の働き 19:18 そして、信《しん》仰《こう》に入《はい》った人《ひと》たちの中《なか》から多《おお》くの者《もの》がやって来《き》て、自《じ》分《ぶん》たちのしていることをさらけ出《だ》して告《こく》白《はく》した。
使徒の働き 19:19 また魔《ま》術《じゅつ》を行《おこな》っていた多《おお》くの者《もの》が、その書《しょ》物《もつ》をかかえて来《き》て、みなの前《まえ》で焼《や》き捨《す》てた。その値《ね》段《だん》を合《ごう》計《けい》してみると、銀《ぎん》貨《か》五万枚《まい》になった。
使徒の働き 19:20 こうして、主《しゅ》のことばは驚《おどろ》くほど広《ひろ》まり、ますます力《ちから》強《づよ》くなって行《い》った。
使徒の働き 19:21 これらのことが一《いち》段《だん》落《らく》すると、パウロは御《み》霊《たま》の示《しめ》しにより、マケドニヤとアカヤを通《とお》ったあとでエルサレムに行《い》くことにした。そして、「私はそこに行《い》ってから、ローマも見《み》なければならない」と言《い》った。
使徒の働き 19:22 そこで、自《じ》分《ぶん》に仕《つか》えている者《もの》の中《なか》からテモテとエラストのふたりをマケドニヤに送《おく》り出《だ》したが、パウロ自《じ》身《しん》は、なおしばらくアジヤにとどまっていた。
使徒の働き 19:23 そのころ、この道《みち》のことから、ただならぬ騒《そう》動《どう》が持《も》ち上《あ》がった。
使徒の働き 19:24 それというのは、デメテリオという銀《ぎん》細《ざい》工《く》人《にん》がいて、銀《ぎん》でアルテミス神《しん》殿《でん》の模《も》型《けい》を作《つく》り、職《しょく》人《にん》たちにかなりの収《しゅう》入《にゅう》を得《え》させていたが、
使徒の働き 19:25 彼《かれ》が、その職《しょく》人《にん》たちや、同《どう》業《ぎょう》の者《もの》たちをも集《あつ》めて、こう言《い》ったからである。「皆《みな》さん。ご承《しょう》知《ち》のように、私たちが繁《はん》盛《じょう》しているのは、この仕《し》事《ごと》のおかげです。
使徒の働き 19:26 ところが、皆《みな》さんが見《み》てもいるし聞《き》いてもいるように、あのパウロが、手《て》で作《つく》った物《もの》など神《かみ》ではないと言《い》って、エペソばかりか、ほとんどアジヤ全《ぜん》体《たい》にわたって、大《おお》ぜいの人《ひと》々《びと》を説《と》き伏《ふ》せ、迷《まよ》わせているのです。
使徒の働き 19:27 これでは、私たちのこの仕《し》事《ごと》も信《しん》用《よう》を失《うしな》う危《き》険《けん》があるばかりか、大《おお》女《め》神《がみ》アルテミスの神《しん》殿《でん》も顧《かえり》みられなくなり、全《ぜん》アジヤ、全《ぜん》世《せ》界《かい》の拝《おが》むこの大《おお》女《め》神《がみ》のご威《い》光《こう》も地《ち》に落《お》ちてしまいそうです。」
使徒の働き 19:28 そう聞《き》いて、彼《かれ》らは大《おお》いに怒《いか》り、「偉《い》大《だい》なのはエペソ人《じん》のアルテミスだ」と叫《さけ》び始《はじ》めた。
使徒の働き 19:29 そして、町《まち》中《じゅう》が大《おお》騒《さわ》ぎになり、人《ひと》々《びと》はパウロの同《どう》行《こう》者《しゃ》であるマケドニヤ人《じん》ガイオとアリスタルコを捕《と》らえ、一《いち》団《だん》となって劇《げき》場《じょう》へなだれ込《こ》んだ。
使徒の働き 19:30 パウロは、その集《しゅう》団《だん》の中《なか》に入《はい》って行《い》こうとしたが、弟《で》子《し》たちがそうさせなかった。
使徒の働き 19:31 アジヤ州《しゅう》の高《こう》官《かん》で、パウロの友《ゆう》人《じん》である人《ひと》たちも、彼《かれ》に使《つか》いを送《おく》って、劇《げき》場《じょう》に入《はい》らないように頼《たの》んだ。
使徒の働き 19:32 ところで、集《しゅう》会《かい》は混《こん》乱《らん》状《じょう》態《たい》に陥《おちい》り、大《だい》多《た》数《すう》の者《もの》は、なぜ集《あつ》まったのかさえ知《し》らなかったので、ある者《もの》はこのことを叫《さけ》び、ほかの者《もの》は別《べつ》のことを叫《さけ》んでいた。
使徒の働き 19:33 ユダヤ人《じん》たちがアレキサンデルという者《もの》を前《まえ》に押《お》し出《だ》したので、群《ぐん》衆《しゅう》の中《なか》のある人《ひと》たちが彼《かれ》を促《うなが》すと、彼《かれ》は手《て》を振《ふ》って、会《かい》衆《しゅう》に弁《べん》明《めい》しようとした。
使徒の働き 19:34 しかし、彼《かれ》がユダヤ人《じん》だとわかると、みなの者《もの》がいっせいに声《こえ》をあげ、「偉《い》大《だい》なのはエペソ人《じん》のアルテミスだ」と二時《じ》間《かん》ばかりも叫《さけ》び続《つづ》けた。
使徒の働き 19:35 町《まち》の書《しょ》記《き》役《やく》は、群《ぐん》衆《しゅう》を押《お》し静《しず》めてこう言《い》った。「エペソの皆《みな》さん。エペソの町《まち》が、大《おお》女《め》神《がみ》アルテミスと天《てん》から下《くだ》ったそのご神《しん》体《たい》との守《しゅ》護《ご》者《しゃ》であることを知《し》らない者《もの》が、いったいいるでしょうか。
使徒の働き 19:36 これは否《ひ》定《てい》できない事《じ》実《じつ》ですから、皆《みな》さんは静《しず》かにして、軽《かる》はずみなことをしないようにしなければいけません。
使徒の働き 19:37 皆《みな》さんがここに引《ひ》き連《つ》れて来《き》たこの人《ひと》たちは、宮《みや》を汚《けが》した者《もの》でもなく、私たちの女《め》神《がみ》をそしった者《もの》でもないのです。
使徒の働き 19:38 それで、もしデメテリオとその仲《なか》間《ま》の職《しょく》人《にん》たちが、だれかに文《もん》句《く》があるのなら、裁《さい》判《ばん》の日《ひ》があるし、地《ち》方《ほう》総《そう》督《とく》たちもいることですから、互《たが》いに訴《うった》え出《で》たらよいのです。
使徒の働き 19:39 もしあなたがたに、これ以《い》上《じょう》何《なに》か要《よう》求《きゅう》することがあるなら、正《せい》式《しき》の議《ぎ》会《かい》で決《き》めてもらわなければいけません。
使徒の働き 19:40 きょうの事《じ》件《けん》については、正《せい》当《とう》な理《り》由《ゆう》がないのですから、騒《そう》擾《じょう》罪《ざい》に問《と》われる恐《おそ》れがあります。その点《てん》に関《かん》しては、私たちはこの騒《そう》動《どう》の弁《べん》護《ご》はできません。」
使徒の働き 19:41 こう言《い》って、その集《あつ》まりを解《かい》散《さん》させた。

5月28日

使徒の働き 20
使徒の働き 20:1 騒《さわ》ぎが治《おさ》まると、パウロは弟《で》子《し》たちを呼《よ》び集《あつ》めて励《はげ》まし、別《わか》れを告《つ》げて、マケドニヤへ向《む》かって出《しゅっ》発《ぱつ》した。
使徒の働き 20:2 そして、その地《ち》方《ほう》を通《とお》り、多《おお》くの勧《すす》めをして兄《きょう》弟《だい》たちを励《はげ》ましてから、ギリシヤに来《き》た。
使徒の働き 20:3 パウロはここで三か月《げつ》を過《す》ごしたが、そこからシリヤに向《む》けて船《ふな》出《で》しようというときに、彼《かれ》に対《たい》するユダヤ人《じん》の陰《いん》謀《ぼう》があったため、彼《かれ》はマケドニヤを経《へ》て帰《かえ》ることにした。
使徒の働き 20:4 プロの子《こ》であるベレヤ人《じん》ソパテロ、テサロニケ人《じん》アリスタルコとセクンド、デルベ人《じん》ガイオ、テモテ、アジヤ人《じん》テキコとトロピモは、パウロに同《どう》行《こう》していたが、
使徒の働き 20:5 彼《かれ》らは先《せん》発《ぱつ》して、トロアスで私たちを待《ま》っていた。
使徒の働き 20:6 種《たね》なしパンの祝《いわ》いが過《す》ぎてから、私たちはピリピから船《ふな》出《で》し、五《いつ》日《か》かかってトロアスで彼《かれ》らと落《お》ち合《あ》い、そこに七《なぬ》日《か》間《かん》滞《たい》在《ざい》した。
使徒の働き 20:7 週《しゅう》の初《はじ》めの日《ひ》に、私たちはパンを裂《さ》くために集《あつ》まった。そのときパウロは、翌《よく》日《じつ》出《しゅっ》発《ぱつ》することにしていたので、人《ひと》々《びと》と語《かた》り合《あ》い、夜《よ》中《なか》まで語《かた》り続《つづ》けた。
使徒の働き 20:8 私たちが集《あつ》まっていた屋《おく》上《じょう》の間《ま》には、ともしびがたくさんともしてあった。
使徒の働き 20:9 ユテコというひとりの青《せい》年《ねん》が窓《まど》のところに腰《こし》を掛《か》けていたが、ひどく眠《ねむ》けがさし、パウロの話《はなし》が長《なが》く続《つづ》くので、とうとう眠《ねむ》り込《こ》んでしまって、三階《がい》から下《した》に落《お》ちた。抱《だ》き起《お》こしてみると、もう死《し》んでいた。
使徒の働き 20:10 パウロは降《お》りて来《き》て、彼《かれ》の上《うえ》に身《み》をかがめ、彼《かれ》を抱《だ》きかかえて、「心《しん》配《ぱい》することはない。まだいのちがあります」と言《い》った。
使徒の働き 20:11 そして、また上《あ》がって行《い》き、パンを裂《さ》いて食《た》べてから、明《あ》け方《がた》まで長《なが》く話《はな》し合《あ》って、それから出《しゅっ》発《ぱつ》した。
使徒の働き 20:12 人《ひと》々《びと》は生《い》き返《かえ》った青《せい》年《ねん》を家《いえ》に連《つ》れて行《い》き、ひとかたならず慰《なぐさ》められた。
使徒の働き 20:13 さて、私たちは先《さき》に船《ふね》に乗《の》り込《こ》んで、アソスに向《む》けて出《しゅっ》帆《ぱん》した。そしてアソスでパウロを船《ふね》に乗《の》せることにしていた。パウロが、自《じ》分《ぶん》は陸《りく》路《ろ》をとるつもりで、そう決《き》めておいたからである。
使徒の働き 20:14 こうして、パウロはアソスで私たちと落《お》ち合《あ》い、私たちは彼《かれ》を船《ふね》に乗《の》せてミテレネに着《つ》いた。
使徒の働き 20:15 そこから出《しゅっ》帆《ぱん》して、翌《よく》日《じつ》キヨスの沖《おき》に達《たっ》し、次《つぎ》の日《ひ》サモスに立《た》ち寄《よ》り、その翌《よく》日《じつ》ミレトに着《つ》いた。
使徒の働き 20:16 それはパウロが、アジヤで時《じ》間《かん》を取《と》られないようにと、エペソには寄《き》港《こう》しないで行《い》くことに決《き》めていたからである。彼《かれ》は、できれば五《ご》旬《じゅん》節《せつ》の日《ひ》にはエルサレムに着《つ》いていたい、と旅《たび》路《じ》を急《いそ》いでいたのである。
使徒の働き 20:17 パウロは、ミレトからエペソに使《つか》いを送《おく》って、教《きょう》会《かい》の長《ちょう》老《ろう》たちを呼《よ》んだ。
使徒の働き 20:18 彼《かれ》らが集《あつ》まって来《き》たとき、パウロはこう言《い》った。「皆《みな》さんは、私がアジヤに足《あし》を踏《ふ》み入《い》れた最《さい》初《しょ》の日《ひ》から、私がいつもどんなふうにあなたがたと過《す》ごして来《き》たか、よくご存《ぞん》じです。
使徒の働き 20:19 私は謙《けん》遜《そん》の限《かぎ》りを尽《つ》くし、涙《なみだ》をもって、またユダヤ人《じん》の陰《いん》謀《ぼう》によりわが身《み》にふりかかる数《かず》々《かず》の試《し》練《れん》の中《なか》で、主《しゅ》に仕《つか》えました。
使徒の働き 20:20 益《えき》になることは、少《すこ》しもためらわず、あなたがたに知《し》らせました。人《ひと》々《びと》の前《まえ》でも、家《いえ》々《いえ》でも、あなたがたを教《おし》え、
使徒の働き 20:21 ユダヤ人《じん》にもギリシヤ人《じん》にも、神《かみ》に対《たい》する悔《く》い改《あらた》めと、私たちの主《しゅ》イエスに対《たい》する信《しん》仰《こう》とをはっきりと主《しゅ》張《ちょう》したのです。
使徒の働き 20:22 いま私は、心《こころ》を縛《しば》られて、エルサレムに上《のぼ》る途《と》中《ちゅう》です。そこで私にどんなことが起《お》こるのかわかりません。
使徒の働き 20:23 ただわかっているのは、聖《せい》霊《れい》がどの町《まち》でも私にはっきりとあかしされて、なわめと苦《くる》しみが私を待《ま》っていると言《い》われることです。
使徒の働き 20:24 けれども、私が自《じ》分《ぶん》の走《はし》るべき行《こう》程《てい》を走《はし》り尽《つ》くし、主《しゅ》イエスから受《う》けた、神《かみ》の恵《めぐ》みの福《ふく》音《いん》をあかしする任《にん》務《む》を果《は》たし終《お》えることができるなら、私のいのちは少《すこ》しも惜《お》しいとは思《おも》いません。
使徒の働き 20:25 皆《みな》さん。御《み》国《くに》を宣《の》べ伝《つた》えてあなたがたの中《なか》を巡《じゅん》回《かい》した私の顔《かお》を、あなたがたはもう二度《ど》と見《み》ることがないことを、いま私は知《し》っています。
使徒の働き 20:26 ですから、私はきょうここで、あなたがたに宣《せん》言《げん》します。私は、すべての人《ひと》たちが受《う》けるさばきについて責《せき》任《にん》がありません。
使徒の働き 20:27 私は、神《かみ》のご計《けい》画《かく》の全《ぜん》体《たい》を、余《あま》すところなくあなたがたに知《し》らせておいたからです。
使徒の働き 20:28 あなたがたは自《じ》分《ぶん》自《じ》身《しん》と群《む》れの全《ぜん》体《たい》とに気《き》を配《くば》りなさい。聖《せい》霊《れい》は、神《かみ》がご自《じ》身《しん》の血《ち》をもって買《か》い取《と》られた神《か》の《み》教《きょ》会《うかい》を牧《ぼく》させるために、あなたがたを群《む》れの監《かん》督《とく》にお立《た》てになったのです。
使徒の働き 20:29 私が出《しゅっ》発《ぱつ》したあと、狂《きょう》暴《ぼう》な狼《おおかみ》があなたがたの中《なか》に入《はい》り込《こ》んで来《き》て、群《む》れを荒《あ》らし回《まわ》ることを、私は知《し》っています。
使徒の働き 20:30 あなたがた自《じ》身《しん》の中《なか》からも、いろいろな曲《ま》がったことを語《かた》って、弟《で》子《し》たちを自《じ》分《ぶん》のほうに引《ひ》き込《こ》もうとする者《もの》たちが起《お》こるでしょう。
使徒の働き 20:31 ですから、目《め》をさましていなさい。私が三年《ねん》の間《あいだ》、夜《よる》も昼《ひる》も、涙《なみだ》とともにあなたがたひとりひとりを訓《くん》戒《かい》し続《つづ》けて来《き》たことを、思《おも》い出《だ》してください。
使徒の働き 20:32 いま私は、あなたがたを神《かみ》とその恵《めぐ》みのみことばとにゆだねます。みことばは、あなたがたを育《いく》成《せい》し、すべての聖《せい》なるものとされた人《ひと》々《びと》の中《なか》にあって御《み》国《くに》を継《つ》がせることができるのです。
使徒の働き 20:33 私は、人《ひと》の金《きん》銀《ぎん》や衣《い》服《ふく》をむさぼったことはありません。
使徒の働き 20:34 あなたがた自《じ》身《しん》が知《し》っているとおり、この両《りょう》手《て》は、私の必《ひつ》要《よう》のためにも、私とともにいる人《ひと》たちのためにも、働《はたら》いて来《き》ました。
使徒の働き 20:35 このように労《ろう》苦《く》して弱《よわ》い者《もの》を助《たす》けなければならないこと、また、主《しゅ》イエスご自《じ》身《しん》が、『受《う》けるよりも与《あた》えるほうが幸《さいわ》いである』と言《い》われたみことばを思《おも》い出《だ》すべきことを、私は、万《ばん》事《じ》につけ、あなたがたに示《しめ》して来《き》たのです。」
使徒の働き 20:36 こう言《い》い終《お》わって、パウロはひざまずき、みなの者《もの》とともに祈《いの》った。
使徒の働き 20:37 みなは声《こえ》をあげて泣《な》き、パウロの首《くび》を抱《だ》いて幾《いく》度《ど》も口《くち》づけし、
使徒の働き 20:38 彼《かれ》が、「もう二度《ど》と私の顔《かお》を見《み》ることがないでしょう」と言《い》ったことばによって、特《とく》に心《こころ》を痛《いた》めた。それから、彼《かれ》らはパウロを船《ふね》まで見《み》送《おく》った。

5月29日

使徒の働き 21
使徒の働き 21:1 私たちは彼《かれ》らと別《わか》れて出《しゅっ》帆《ぱん》し、コスに直《ちょっ》航《こう》し、翌《よく》日《じつ》ロドスに着《つ》き、そこからパタラに渡《わた》った。
使徒の働き 21:2 そこにはフェニキヤ行《い》きの船《ふね》があったので、それに乗《の》って出《しゅっ》帆《ぱん》した。
使徒の働き 21:3 やがてキプロスが見《み》えて来《き》たが、それを左《ひだり》にして、シリヤに向《む》かって航《こう》海《かい》を続《つづ》け、ツロに上《じょう》陸《りく》した。ここで船《ふな》荷《に》を降《お》ろすことになっていたからである。
使徒の働き 21:4 私たちは弟《で》子《し》たちを見《み》つけ出《だ》して、そこに七《なぬ》日《か》間《かん》滞《たい》在《ざい》した。彼《かれ》らは、御《み》霊《たま》に示《しめ》されて、エルサレムに上《のぼ》らぬようにと、しきりにパウロに忠《ちゅう》告《こく》した。
使徒の働き 21:5 しかし、滞《たい》在《ざい》の日《にっ》数《すう》が尽《つ》きると、私たちはそこを出《で》て、旅《たび》を続《つづ》けることにした。彼《かれ》らはみな、妻《つま》や子《こ》どももいっしょに、町《まち》はずれまで私たちを送《おく》って来《き》た。そして、ともに海《かい》岸《がん》にひざまずいて祈《いの》ってから、私たちは互《たが》いに別《わか》れを告《つ》げた。
使徒の働き 21:6 それから私たちは船《ふね》に乗《の》り込《こ》み、彼《かれ》らは家《いえ》へ帰《かえ》って行《い》った。
使徒の働き 21:7 私たちはツロからの航《こう》海《かい》を終《お》えて、トレマイに着《つ》いた。そこの兄《きょう》弟《だい》たちにあいさつをして、彼《かれ》らのところに一日《にち》滞《たい》在《ざい》した。
使徒の働き 21:8 翌《よく》日《じつ》そこを立《た》って、カイザリヤに着《つ》き、あの七人《にん》のひとりである伝《でん》道《どう》者《しゃ》ピリポの家《いえ》に入《はい》って、そこに滞《たい》在《ざい》した。
使徒の働き 21:9 この人《ひと》には、預《よ》言《げん》する四人《にん》の未《み》婚《こん》の娘《むすめ》がいた。
使徒の働き 21:10 幾《いく》日《にち》かそこに滞《たい》在《ざい》していると、アガボという預《よ》言《げん》者《しゃ》がユダヤから下《くだ》って来《き》た。
使徒の働き 21:11 彼《かれ》は私たちのところに来《き》て、パウロの帯《おび》を取《と》り、自《じ》分《ぶん》の両《りょう》手《て》と両《りょう》足《あし》を縛《しば》って、「『この帯《おび》の持《も》ち主《ぬし》は、エルサレムでユダヤ人《じん》に、こんなふうに縛《しば》られ、異《い》邦《ほう》人《じん》の手《て》に渡《わた》される』と聖《せい》霊《れい》がお告《つ》げになっています」と言《い》った。
使徒の働き 21:12 私たちはこれを聞《き》いて、土《と》地《ち》の人《ひと》たちといっしょになって、パウロに、エルサレムには上《のぼ》らないよう頼《たの》んだ。
使徒の働き 21:13 するとパウロは、「あなたがたは、泣《な》いたり、私の心《こころ》をくじいたりして、いったい何《なに》をしているのですか。私は、主《しゅ》イエスの御《み》名《な》のためなら、エルサレムで縛《しば》られることばかりでなく、死《し》ぬことさえも覚《かく》悟《ご》しています」と答《こた》えた。
使徒の働き 21:14 彼《かれ》が聞《き》き入《い》れようとしないので、私たちは、「主《しゅ》のみこころのままに」と言《い》って、黙《だま》ってしまった。
使徒の働き 21:15 こうして数《すう》日《じつ》たつと、私たちは旅《たび》仕《じ》度《たく》をして、エルサレムに上《のぼ》った。
使徒の働き 21:16 カイザリヤの弟《で》子《し》たちも幾《いく》人《にん》か私たちと同《どう》行《こう》して、古《ふ》く《る》からの弟《で》子《し》であるキプロス人《じん》マナソンのところに案《あん》内《ない》してくれた。私たちはそこに泊《と》まることになっていたのである。
使徒の働き 21:17 エルサレムに着《つ》くと、兄《きょう》弟《だい》たちは喜《よろこ》んで私たちを迎《むか》えてくれた。
使徒の働き 21:18 次《つぎ》の日《ひ》、パウロは私たちを連《つ》れて、ヤコブを訪《ほう》問《もん》した。そこには長《ちょう》老《ろう》たちがみな集《あつ》まっていた。
使徒の働き 21:19 彼《かれ》らにあいさつしてから、パウロは彼《かれ》の奉《ほう》仕《し》を通《とお》して神《かみ》が異《い》邦《ほう》人《じん》の間《あいだ》でなさったことを、一つ一つ話《はな》しだした。
使徒の働き 21:20 彼《かれ》らはそれを聞《き》いて神《かみ》をほめたたえ、パウロにこう言《い》った。「兄《きょう》弟《だい》よ。ご承《しょう》知《ち》のように、ユダヤ人《じん》の中《なか》で信《しん》仰《こう》に入《はい》っている者《もの》は幾《いく》万《まん》となくありますが、みな律《りっ》法《ぽう》に熱《ねっ》心《しん》な人《ひと》たちです。
使徒の働き 21:21 ところで、彼《かれ》らが聞《き》かされていることは、あなたは異《い》邦《ほう》人《じん》の中《なか》にいるすべてのユダヤ人《じん》に、子《こ》どもに割《かつ》礼《れい》を施《ほどこ》すな、慣《かん》習《しゅう》に従《したが》って歩《あゆ》むな、と言《い》って、モーセにそむくように教《おし》えているということなのです。
使徒の働き 21:22 それで、どうしましょうか。あなたが来《き》たことは、必《かなら》ず彼《かれ》らの耳《みみ》に入《はい》るでしょう。
使徒の働き 21:23 ですから、私たちの言《い》うとおりにしてください。私たちの中《なか》に誓《せい》願《がん》を立《た》てている者《もの》が四人《にん》います。
使徒の働き 21:24 この人《ひと》たちを連《つ》れて、あなたも彼《かれ》らといっしょに身《み》を清《きよ》め、彼《かれ》らが頭《あたま》をそる費《ひ》用《よう》を出《だ》してやりなさい。そうすれば、あなたについて聞《き》かされていることは根《ね》も葉《は》もないことで、あなたも律《りっ》法《ぽう》を守《まも》って正《ただ》しく歩《あゆ》んでいることが、みなにわかるでしょう。
使徒の働き 21:25 信《しん》仰《こう》に入《はい》った異《い》邦《ほう》人《じん》に関《かん》しては、偶《ぐう》像《ぞう》の神《かみ》に供《そな》えた肉《に》と《く》、血《ち》と、絞《し》め殺《ころ》した物《もの》と、不《ふ》品《ひん》行《こう》とを避《さ》けるべきであると決《けっ》定《てい》しましたので、私たちはすでに手《て》紙《がみ》を書《か》きました。」
使徒の働き 21:26 そこで、パウロはその人《ひと》たちを引《ひ》き連《つ》れ、翌《よく》日《じつ》、ともに身《み》を清《きよ》めて宮《みや》に入《はい》り、清《きよ》めの期《き》間《かん》が終《お》わって、ひとりひとりのために供《そな》え物《もの》をささげる日《にち》時《じ》を告《つ》げた。
使徒の働き 21:27 ところが、その七《なぬ》日《か》がほとんど終《お》わろうとしていたころ、アジヤから来《き》たユダヤ人《じん》たちは、パウロが宮《みや》にいるのを見《み》ると、全《ぜん》群《ぐん》衆《しゅう》をあおりたて、彼《かれ》に手《て》をかけて、
使徒の働き 21:28 こう叫《さけ》んだ。「イスラエルの人《ひと》々《びと》。手《て》を貸《か》してください。この男《おとこ》は、この民《たみ》と、律《りっ》法《ぽう》と、この場《ば》所《しょ》に逆《さか》らうことを、至《いた》る所《ところ》ですべての人《ひと》に教《おし》えている者《もの》です。そのうえ、ギリシヤ人《じん》を宮《みや》の中《なか》に連《つ》れ込《こ》んで、この神《しん》聖《せい》な場《ば》所《しょ》をけがしています。」
使徒の働き 21:29 彼《かれ》らは前《まえ》にエペソ人《じん》トロピモが町《まち》でパウロといっしょにいるのを見《み》かけたので、パウロが彼《かれ》を宮《みや》に連《つ》れ込《こ》んだのだと思《おも》ったのである。
使徒の働き 21:30 そこで町《まち》中《じゅう》が大《おお》騒《さわ》ぎになり、人《ひと》々《びと》は殺《さっ》到《とう》してパウロを捕《と》らえ、宮《みや》の外《そと》へ引《ひ》きずり出《だ》した。そして、ただちに宮《みや》の門《もん》が閉《と》じられた。
使徒の働き 21:31 彼《かれ》らがパウロを殺《ころ》そうとしていたとき、エルサレム中《じゅう》が混《こん》乱《らん》状《じょう》態《たい》に陥《おちい》っているという報《ほう》告《こく》が、ローマ軍《ぐん》の千《せん》人《にん》隊《たい》長《ちょう》に届《とど》いた。
使徒の働き 21:32 彼《かれ》はただちに、兵《へい》士《し》たちと百《ひゃく》人《にん》隊《たい》長《ちょう》たちとを率《ひき》いて、彼《かれ》らのところに駆《か》けつけた。人《ひと》々《びと》は千《せん》人《にん》隊《たい》長《ちょう》と兵《へい》士《し》たちを見《み》て、パウロを打《う》つのをやめた。
使徒の働き 21:33 千《せん》人《にん》隊《たい》長《ちょう》は近《ちか》づいてパウロを捕《と》らえ、二つの鎖《くさり》につなぐように命《めい》じたうえ、パウロが何《なに》者《もの》なのか、何《なに》をしたのか、と尋《たず》ねた。
使徒の働き 21:34 しかし、群《ぐん》衆《しゅう》がめいめい勝《かっ》手《て》なことを叫《さけ》び続《つづ》けたので、その騒《さわ》がしさのために確《たし》かなことがわからなかった。そこで千《せん》人《にん》隊《たい》長《ちょう》は、パウロを兵《へい》営《えい》に連《つ》れて行《い》くように命《めい》令《れい》した。
使徒の働き 21:35 パウロが階《かい》段《だん》にさしかかったときには、群《ぐん》衆《しゅう》の暴《ぼう》行《こう》を避《さ》けるために、兵《へい》士《し》たちが彼《かれ》をかつぎ上《あ》げなければならなかった。
使徒の働き 21:36 大《おお》ぜいの群《ぐん》衆《しゅう》が「彼《かれ》を除《のぞ》け」と叫《さけ》びながら、ついて来《き》たからである。
使徒の働き 21:37 兵《へい》営《えい》の中《なか》に連《つ》れ込《こ》まれようとしたとき、パウロが千《せん》人《にん》隊《たい》長《ちょう》に、「一《ひと》言《こと》お話《はな》ししてもよいでしょうか」と尋《たず》ねると、千《せん》人《にん》隊《たい》長《ちょう》は、「あなたはギリシヤ語《ご》を知《し》っているのか。
使徒の働き 21:38 するとあなたは、以《い》前《ぜん》暴《ぼう》動《どう》を起《お》こして、四千人《にん》の刺《し》客《かく》を荒《あら》野《の》に引《ひ》き連《つ》れて逃《に》げた、あのエジプト人《じん》ではないのか」と言《い》った。
使徒の働き 21:39 パウロは答《こた》えた。「私はキリキヤのタルソ出《しゅっ》身《しん》のユダヤ人《じん》で、れっきとした町《まち》の市《し》民《みん》です。お願《ねが》いです。この人《ひと》々《びと》に話《はなし》をさせてください。」
使徒の働き 21:40 千《せん》人《にん》隊《たい》長《ちょう》がそれを許《ゆる》したので、パウロは階《かい》段《だん》の上《うえ》に立《た》ち、民《みん》衆《しゅう》に向《む》かって手《て》を振《ふ》った。そして、すっかり静《しず》かになったとき、彼《かれ》はヘブル語《ご》で次《つぎ》のように話《はな》した。
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